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Devil's English 悪魔の英語術

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英語学習は映画で!その7つのメリットと魅力を徹底解説

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映画を英語学習に取り入れるメリットは非常に多くあります。映画好きはもちろん、まあまあ好きな人でも、英語の勉強にフォーカスして映画を観ると、英語の魅力、映画の魅力どちらもを堪能することができます。

取り入れ方次第で、映画はとても優秀な英語教材になります。まずは、映画を英語学習に取り入れることで得られる7つのメリットと魅力をご紹介します。

発音の再現力が磨かれる

英語の発音学習は難しいですよね。口はどんな形で舌はどこに置くとか、喉の奥の開閉がどうとか、英語発音のテクニカルなところは、欲を言うとマンツーマンで学びたい分野です。

しかし、映画は英語の発音感覚をつかむのに非常に役立ちます。あるフレーズ(言葉)や単語をしゃべってる人の口元を観ながら、その発音をリアルタイムで聴くことができるからです。

例えば映画の中で、主人公が突然に恋人に別れを告げられ、(なぜなの?)と戸惑ったように尋ねる場面があるとします。

セリフ:W…Why?

困惑してそう問いかける彼女の口元は、実際の音を発するまでのしばらくの間、小さく小さくすぼまっているはずです。それは文字だけではわかりえない部分です。ストーリーの展開状況を理解しつつ、視覚と聴覚を同時に作動させて発音を体感する、その刺激がとても有益なのです。

また、ストーリーの中で、たとえば主人公が誰かにものを投げつけるように渡し、「Take it」(もって行きな)といったとします。それが実際には「ていき」に聞こえていてもいいんです。その音があなたの中で正しい英語の発音として、主人公の動作とともに沁み込むのです。

そして、このように脳裏に沁み込んだセリフの発音は、実際に自分が英語を話す場面に出くわしたとき、驚くほどの完成度で口から出てくるはずです。

誰かに(なぜですか?)と聞きたいとき、あなたは「あの映画の女優さん」のように口をすぼめて「Why?」というでしょうし、何かを(もって行ってね)と言いたいときに、「ていく・いっと」ではなく、あの映画の主人公のように「ていき」と発音するでしょう。

バラエティに富んだアクセントを学べる

映画にはストーリーがあり、登場人物は、その映画のストーリの中に「生きて」います。つまりそのストーリーの中での、登場人物それぞれの「本物の人生」を疑似体験するのが映画の魅力なのです。

普段の英語学習で自分が知っているようなフレーズでも、状況や場面、話す人の年齢やバックグラウンドなどによって、抑揚やアクセント、強制のつけ方が全く違ったりします。そのバリエーションを簡単に体感できるのが映画や海外ドラマの素晴らしいところです。

Would you mind?

というセリフがあったとします。例えば、このフレーズをイギリス映画で英国紳士が発する場合と、アメリカ映画でウエイトレス役の若い女性が発する場合では、アクセントが全く違うでしょうし、遠慮がちに言っているのか、怒って言っているのかによっても、聞こえてくるアクセントや強勢のつけ方が違うでしょう。

こういった文化によるアクセントの違いを体験するには、本来ならその文化の中に入り込むしかありません。しかし、映画は文化の疑似体験を容易に提供してくれます。例えばイギリス英語を学びたいとか、アフリカ系アメリカ人が話す英語を知りたいとか、目的があるのなら、目的に合わせて学習視聴する映画を選ぶだけでいいのです。

英語のリズム感が身に付く

映画を観ていると、ネイティブが普段しゃべってるリズムを体感できます。これは、文字面だけで観ててもわからないリズムです。

ある映画の中にこんなセリフがあります。

That’s my work in there, Ed. It’s my sweat, my labor, my time away from my kids. If that’s not personal, I don’t know what is.

文章を読んでいるだけでは、非常に冷静でロジカルな主張に見えます。しかし、実はこのセリフ、主人公がEdという自分の上司に対し、大激怒して絶叫しているシーンなのです。

It’s my sweat, my labor, my time away from my kids.というところは、特にリズムがあって一度見るとそのリズムでその場面とセリフの感じを覚えてしまいます。これは、文字のみで学習するのとの非常に大きな違いです。

英会話で一歩上への上達を目指すのであれば、リズム感は大変重要ですので、英語独特のリズムを体感できる映画という媒体(海外ドラマもですが)は、学習にとても有益なのです。

ちなみにこの映画は、「ERIN BROCKOVICH」という2000年のアメリカ映画です。主演はジュリア・ロバーツで、彼女が同年のアカデミー主演女優賞を受賞した作品です。上記も彼女のセリフです。付け加えると、この映画はアメリカ南部が舞台なので、いわゆる「南部訛り」を楽しめます。

この作品は、セリフ集も出版されています。

 

慣用表現に触れられる

字幕付きの洋画を見ていて、「え、今なんつった?字幕と全く違う気がするんだけど?」って思ったことないですか?

英語圏の人が、普段の会話でよく使う慣用表現や例えばことわざ的な言い回しは、実際のシチュエーションの中で学ぶのが一番です。映画はそれが容易にできる媒体です

「It’s everyman for himself.」という言い回しが、「マグノリアの花たち」(1989年アメリカ映画)という映画のセリフの中に出てきます。これは、主人公M’Lynn’(サリー・フィールド)の娘Shelby(ジュリア・ロバーツ)が実家に帰ってきて、母に懐妊を告げるシーンです。

Shelby:We wanted to tell you when you and daddy were together, but you’re never together so it’s every man for himself. I’m pregnant.

字幕は残念ながら一語一句まではっきりとは覚えていないのですが、大筋で次のような翻訳だったと思います。「パパと一緒の時に言いたかったんだけど、パパいつも居ないし、もう先に言っちゃうわね。私、妊娠したの」

え?何か他のことも言ってると思うんだけど・・と耳に違和感があり、スクリプト(台本)を調べたら、it’s every man for himselfというフレーズが挟まっていたわけです。

つまり「every man for himself」は「自由に行う」という意味で、場面の流れから、ああ、こういう時に使うのか。と思った次第です。

映画では、こういったことわざ的な表現や慣用表現をストーリーの流れの中で体験するので、フレーズ集などで学習するのとは全く違う特別なインパクトで英語を学べるのです。

フレーズ集などを否定しているわけでは決してありません。フレーズ集や単語集はたくさんの情報があるので、もちろん普段の学習には非常に有効です。しかし、たとえば、そういったフレーズ集などで以前に学習した言葉が映画の中に登場し、ストーリーの流れの中でそれが会話の中で使われているのを体感出来たら、どうでしょう。恐らくそれは忘れることのないインパクトで脳裏に焼き付くでしょう。

間投詞が自然に出てくるようになる

日本語でも英語でも、会話をしていると、「あっ」とか「へえ~」とか「ほうほう」とか、「ゲッ!」「あちゃ~」とか、思わず言ってしまうものです。それも含めて会話です。

はっきりした物事でも動作でもない、こういった名づけることのできない合いの手や呼びかけのような単語を「間投詞」といいます。読んで字のごとく、間に投げ入れる詞(ことば)です。

英語の間投詞としては、Oh, Ah, Huh, Well, Wow, Shoot, Damn, などなど、多分誰もが聞いたことのある言葉がたくさんあります。

(中には、恐らく皆さんご存じのsやらfから始まる「ののしり言葉」なども間投詞です。余談ですが、こういった禁止単語、4文字(four letters)なので、four-letter wordともいわれています)

間投詞は、やはり生きた会話の中に出てくるものなので、言わずもがな、会話をインプットする量が多いと触れられる量も増えます。

ナレーションものの映画はさておき、そういった意味では、人間の会話が多い映画は間投詞の宝庫です。ストーリーの中で、話者の喜怒哀楽を感情移入しながら体感するのが映画なので、間投詞の使い方は、映画で学習するのがとても向いています。実際に同じようなシチュエーションに自分が置かれたときに、自然とそういう間投詞が口を突いて出てくるようになります。

勝手に間投詞が口から出るようになれば、頭が英語化されてきている証拠です。ますます学習が楽しくなる時期だと思います。どんどん映画を観ましょう!

文化的感覚を吸収できる

映画は、異文化を疑似体験する貴重な機会です。過去や未来、行ったことのない国や地域、知らない人種、普段交わらない職業の人の生活などを覗き見て観察できる、ものすごい良い機会なのです。学ぶのは英語自体ではないですが、リアクションの仕方やしぐさ、生活習慣、食べ物など、普通なら知りえない情報の宝庫です。

アメリカの定番のお弁当はピーナツバター&ジャムのサンドイッチ、プラスリンゴかバナナだってことは、私は映画で知りました。イギリス紳士は座るときにスーツのボタンを外すんだってことは、「Last Emperor」(1987年伊・仏・中・英合作)のピーター・オトゥールの所作で知りました。たった0.2秒ほどのシーンでしたが、イギリス感がものすごかったです。初めてフレンチトーストって食べ物を知ったのは映画の中ですし、アメリカ人が巨大なカップでコーラ飲みながらバケツに入ったポップコーンを食らうことも映画で知りました。

そんなの英語じゃないじゃんと思うかもしれませんが、英語は生きた言葉。文化を知らないと表現自体がわからないことがたくさんあるのです。逆に言うと、その文化に生きる人のものの考え方の根本となっていることを学べるのです。

「障子を張る」なんて英語がないのと同様、例えば、「He asked me to prom」と言われても、プロムというものが日本にないので、それがどういう意味を持つフレーズなのかピンときません。プロムという卒業パーティーに誘われたというのと同時に、それが高校生の一大イベントであることも理解しないと本当の意味が解らないのです。青春映画にはプロムが必ずを言っていいほど出てきますので、もう皆さん知ってるかもしれませんね?でも、実際に行ったことも見たこともないと思います。そうやって、未知の文化を学べるのが映画の良いところなのです。

アウトプットに役立つ

ここまで、英語学習に映画が効果的だという6つのメリットを、以下のように紹介してきました。

1.発音の再現力が磨かれる
2.バラエティに富んだアクセントを学べる
3.英語のリズム感が身に付く
4.慣用表現に触れられる
5.間投詞が自然に出てくるようになる
6.文化的感覚を吸収できる

この6つのメリットは、主にインプットです。吸収し自分の知識や経験としてインプットしたものが生きるのが7つ目のメリット、アウトプットです。

本などの英語教材で学んだものより、映画といういわゆる「疑似体験」で習得したものは、再現力が高いです。もちろん、映画と同じシチュエーションがすぐに目の前に起こるわけではないです。しかし、ぴたっと来るフレーズが使えるシーンが必ずやってきます。

また、文化的な背景の理解もできていることから、応用力や柔軟性が備わっているため、言い回しの機転や発音のコツが実際の会話で生きるはずです。

英会話というものは、少しでも会話が弾むと、雪だるま式に楽しくなるものです。映画はそんなきっかけをたくさん準備してくれる教材です。ぜひ楽しんでインプットし、アウトプットでより大きな収穫を得てください。

別の記事で、映画の鑑賞で英語を学習する具体的な方法を説明しています。どうぞご参考に。そしてどんどん楽しく英語を吸収しましょう!

最後に

筆者は、もともと相当の映画好きです。

この記事で述べているような映画のメリットを常々強く感じていたので、英語の講師をしていたときに、教材を作成するためにたくさんの映画を観ました。

恐らく50回以上観ていて、セリフを最初から最後まで「知っている」映画が、少なくとも30本くらいはあります。そんな映画でも、全く飽きずにもう一度見ることもできます。それは逆にセリフを知っているからだと思います。そして、意外と「あ、そういう意味でコレ言ってたんだ!」とわからなかったことに気づく楽しさもあります。それが、そもそも映画の醍醐味だと思っています。

映画は登場人物の人生。だから深いんです。英語だけでなく学ぶことはいっぱいあります。魅力が詰まった映画でまだ見ていないものもたくさんあります。これからも学ぶ対象の映画を私はまだまだ増やしていきたいと思っています。

皆さんにも徐々に、こういった素晴らしい人生が詰まった映画をその教材とともに紹介をしていきますので、楽しんで英語学習に役立てていただければ幸いです。

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